Silent Night, Holy Night
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掃除を終えたあたしは、まず山南さんの部屋に向かった。
土方さんの仕事を始める前に一度顔を出して、困っていることが無いか確かめるのが日課となっている。
山南さんの部屋は、平助くんたちの隣の隣だ。
ちなみに隣は源さん。
「サンナンさぁん、開けてもいいですぅ?」
山南さんが返事をする前に、障子がスッと開いた。
だが、もちろんそこに山南さんの胸はない。
馬詰さんである。
障子の側に端座している彼が、山南さんの代わりに障子を開けたのだ。
朝の着替えや支度から夜寝るまで、馬詰さんはほとんどこの部屋にいた。
「サンナンさん、なんかご用はありませんか?」
文机に向かっている山南さんは、顔だけこちらに向けてにこりと笑った。
「うん、大丈夫。
私のことは心配ないから、早く土方くんの所へ行っておやり」
あたしは、少し寂しい気持ちで小さく笑った。
まあ、確かに、馬詰さんがいるのだから、あたしなんて必要ないのだろうけど。
気を取り直して、あたしは言う。
「クリスマスイブですよ、サンナンさん!」
「くりす、ます?いぶ?」
「そ、お祭りです。【クリス祭り】」
「くりす祭り?聞いたことないな」
山南さんは、くすくす笑う。
「用事終わったら、また来ますね。
クリスマスの用意しましょうよぅ」
「京の祭りかい?」
「ていうか、世界のお祭りです。キリスト教の」
山南さんは、少し驚いたみたいに目を見開いてから、声をひそめて言った。
「切支丹だって?」