命の恩人
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土方さんは、あたしを睨み付けている。
「お前ぇら、出来てンじゃねぇだろうな」
「え?」
あたしは、盛大に溜め息をもらした。
「そんなこと、あるわけないでしょ」
「じゃあ、何なんだ」
何なんだ、と言われても困る。
あたしにも、ちゃんとした理由はわからない。
でも、放っておけない。
側にいたいと思う。
「理由がないなら、サンナンさんの世話は馬詰に任せとけ。いいな───」
「土方さんの命の恩人やからです!」
あたしは咄嗟にそう言った。
まったく嘘というわけでもない。
土方さんが無事だったと知ったとき、心の中で山南さんにお礼を言った。
同時に謝罪もした。
【土方さんじゃなくて良かった】と、一瞬でも考えたことを。
土方さんは、少し困ったような表情になった。
照れているのかもしれない。
「あたしなりに恩返ししたいんです」
土方さんは、「ふん」と横を向いた。
それだけじゃないけど、ウソはついていない。
土方さんを助けたせいで、身体の自由を失ってしまった山南さん。
少しでも快適に過ごしてもらいたい。
「他に用は無い」と言われたので、自分の部屋でお昼寝し直そうと立ち上がった。
「どこへ行く」
(なんなん、用事ないんちゃうんかぁ〜〜)
「お昼寝しに行こうかと………」
「ここでするんじゃあなかったのか」
(そのつもりやったけど、アンタいるんやったら出来ひんやん!)