命の恩人
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山南さんは、馬詰さんに助けられながら、ゆっくりと玄関を出た。
「どうせなら、壬生寺の境内まで行ってみようか」
あたしは驚いて山南を振り返った。
「大丈夫なんですか?」
「うん、馬詰さんが一緒なら大丈夫だろう」
馬詰さんはひょろりとしていて、あまり力持ちではなさそうだけど、あたしが支えるよりはずっとマシだろう。
あたしは山南さんの左側について、ゆっくり歩いて壬生寺に向った。
このスピードだと、本堂まで行って帰るだけでお昼を過ぎるだろう。
(帰ったらすぐにお昼ご飯やな)
別に急ぐ理由もない。
今日はお天気もよく暖かい。
(お弁当にしてもうたら良かったかな)
お堂に座っておにぎりを頬張ったらさぞ美味しいだろう。
(そや、お堂に着いたら、あたしだけ戻っておにぎり作ってこよ)
そんなことを考えながら歩いた。
お寺の山門をくぐると、案の定、境内では総司くんが子供たちを追いかけ回しているのが見えた。
山南さんが小さく笑う。
「沖田くんは、相変わらず元気だな」
山南さんの額には、うっすらと汗がにじんでいる。
ここまで歩いてくるだけでも、かなりの苦痛をともなっているのかもしれない。
「サンナンさーん!」
総司くんが気付いて走ってきた。
後から五平が追い抜いて、先にあたし達のもとに到着する。
息を弾ませながら、五平は驚きを隠さなかった。