夜道は暗いもの
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あたしたち三人は歩き始めた。
「しかし、ひでぇ目に遭ったようだな」
【ポニーテール】が同情的な視線を送ってきた。
「まあ、大宮までなら、歩けないこともないですし」
「いや、そうじゃなく……」
「その格好のことだよ」
(──格好?)
まあ、暑いことには違いないが、浴衣なんか着てきていたら、暑いわ、下駄の鼻緒は痛いわで、それこそひどい目に遭っていただろう。
あたしが黙っていたからだろうか。
彼らは、お互いに目配せしあって、それ以降は服装について聞いてこなかった。
しかし、夜道とは、こんなにも暗いものだっただろうか。
祇園祭のために交通規制が敷かれているのか、車も通らない。
そういえば、堀川通までこんなに遠かっただろうか。
「あの、堀川ってもう過ぎました?」
恐る恐る訊くと、
「堀川通なら、さっき渡ったぜ」
「あ、ほんまですか?気ぃつかんかった……」
あんな大きな通りを気づかなかったなんて、
(あたし、めっちゃ動揺してるやん)
(まあ、知らん男の人らと一緒ってのもあるけど……)
でも、堀川を越えたなら、もうすぐ大宮に着くはずだ。
なのに、
(こんな、さみしいとこやったっけ?)
河原町や烏丸ほどの華やかさはないが、──。