命の恩人
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「不安かい?」
「え?」
「【歩けるの?】という顔をしているよ」
わわ、と手を頬にあてる。
山南さんはクスクス笑った。
「少し肩を借りることになるけど、庭くらいなら歩き回れるさ」
「わかりました!」
あたしは背筋を伸ばす。
「お掃除、ザザーっと済ませちゃいますね!」
「ざざーっとはまずいな。丁寧にやってくれたまえ」
「めっ」と、山南さんは怒った顔を作った。
あたしは思わず「えへ」と肩をすくめる。
(あー、やっぱりサンナンさんて素敵だわー!)
土方さんだったら何と言うだろう?
間違いなく「馬鹿野郎」が文の前後に付くだろう。
だから、よけいに逆らいたくなるのだ。
(人まとめる能力無いんちゃうん)
土方さんの顔を思い出したとたん、パンパン、とはたきをかける手に力がこもった。
「その調子だ。目一杯やってくれたまえ」
山南さんは冗談めいて笑った。
命の恩人<1>/終