命の恩人
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食事が始まるとすぐ、正面に座った平助くんが身を乗り出して訊いてきた。
「サンナンさんはどんな具合なんだ?」
まるで聞いてはいけないことを訊くように、ひそひそと声をひそめてくる。
「どんな具合って?」
「食事を手伝わなくって大丈夫なのか?」
あたしが答えるより先に総司くんが答えた。
「心配しなくとも、サンナンさんは大抵のことなら平助より上手くこなせるよ」
「はあっ?どういう意味だよ、総司!」
げんなりして、あたしは間に入った。
「はいはい、いちいち喧嘩せぇへんの」
「だってぇ、総司が悪いんだろぅ?」
「サンナンさん、【朝は平ちゃんと一緒に食べといで】って、言うてくれはったから、ありがたくそうさせてもらうことにした」
「【朝は】ってぇ?」
平助くんが眉をゆがめる。
「夕飯一人で食べるんは寂しいやん。
そやから、夜は一緒に食べたげよって思って」
「サンナンさん、こっちで一緒に食わねぇのかなぁ?」
新八さんが訊いた。
「足が悪いし、立ったり座ったりしにくいから、自分の部屋の方がいいみたい」
「そっかぁ、俺もたまには一緒に食おうかなぁ?」
屈託なく平助くんは言う。
「うん、サンナンさんも喜ばはるんとちゃうかなぁ?」
「だな、じゃ、夜の巡察が無いときは一緒に食べることにしようっと。
そしたら、のぞみとも一緒に居られるし、うしし」
こういう時の平助くんの笑みは悪戯っ子みたいでとても可愛らしい。
総司くんは不満げにご飯をかき込むと、「ごちそうさま!」と言って立ち上がった。