始まった日々
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右手に棒のようなものを持ってるから、「何かな?」とその先端を見上げると、
「それ、ヤリ?……ですか?」
「んぁ、ああ、そうだよ」
あたしはすぐに自分の大好きなアニメを思い出す。
短槍使いの女用心棒が出てくるアニメだ。
「へぇ、カッコイイ!」
「そうか?」
左之さんは、照れくさそうに鼻の下を指でこすった。
「──あ、でも、さっきは刀振ったはりませんでした?」
「ああ、のぞみが起きてきたときにゃあ、もう槍の素振りは終わった後だったんだなきっと」
「ほな、明日はもっと早起きしよ!」
あたしは、サンダルをはいた足でピョンピョンと飛び石を飛んだ。
「その履物もなんとかした方がいいな」
左之さんが苦笑した。
左之さんの部屋に戻ると、すでに蚊帳の外された部屋に、お膳が並べ始められていた。
台所の方を見ると、女性たちが忙しそうに動いている。
「お手伝いしに行ったほうがいいですよね……」
ぼそりと言うと、左之さんは鴨居に手をかけてあたしの肩越しに覗き込んだ。
「ここに居たらいいんじゃねぇか?
お前ぇは給金もらってるわけじゃねぇんだしよ」
「そやけど……」
居候の上に、何も仕事をしないのは少し心苦しい。
「なんか手伝えることないか、聞いてきます」
あたしは、左之さんの部屋を出た。