Home Sweet Home
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二人の間には、この部屋の間取りと同じように壁があるのかもしれない。
そう思いながら、あたしはそれに気付かない振りで、わざと明るく言った。
「ほんま失礼でしょ、土方さんって。
サンナンさんが、そんな変な目ぇであたしを見てるわけないやないですか、ねぇ?」
山南さんは、くすりと笑う。
「それに、私が手を付けようとしたところで、君はその韋駄天で逃げてしまうだろう。
そうなったら、今の私じゃとても追い付けない」
山南さんは、布団をぎゅっと握った。
「サンナンさん、」
「私のことは、放っておいてくれればいいから」
たまらず、あたしは山南さんの腕に触れた。
「そんなこと、出来るわけないやないですか。あたしが、ちゃんとお世話さしてもらいますし!」
そう言ったものの、それって【あたしに手を付けて下さい】と同じ意味だろうかと顔が熱くなった。
「ありがとう。君はとても優しい娘だ」
山南さんは、あたしからそっと腕を抜いた。
そして、右の手であたしの頬を包む。
「安心おし、私はもう女を抱くことはできないから」
その言葉はズブリとあたしの胸に突き刺さった。
だから、明里さんのことも破談にしたんだろうか。
土方さんにの言葉に従って出動することになり、そしてその土方さんを助けようとしたせいで、手も脚も、男性としての機能も失ってしまった?
掻きむしりたくなるような嫌な感覚が喉の奥に湧き上がる。