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「まさか、そのような事では、切腹になりはしないだろう」
野口さんは、こちらまでやって来て框に腰掛けた。
「ご無沙汰しております、のぞみ殿」
腰掛けたまま、あたしに頭を下げる。
「リクちゃんが、お世話になっています」
あたしも頭を下げた。
「おリクから、あなたのことを色々聞いています」
「へっ?」
あたしは、リクちゃんに視線を向けた。
「リクちゃん、何言うたん?!」
野口さんは、「ははは」と笑う。
こう言ってはなんだけど、芹沢さんがいなくなってから、野口さんは明るく親しみやすくなった気がする。
【一人になった野口さんを気の毒に思って、色々世話を焼いている】
やはりそれも、【手を付けられた】という意味なのだろうか。
そう言えば、【年季が明けたら】と言っていたから、すでに恋人同士のふたりはそういう関係であってもおかしくないだろう───まあ、手を付けられたのが先か、好きになったのが先かは謎だけど。
リクちゃんの仕事が終わるのを待って、野口さんは彼女を外へ連れていった。
「ほな、あてはお風呂もろてきます」
照れたような、困ったような顔でスエちゃんは言って、勝手口を出て行った。
手に持った湯のみには、先程継いだ酒がまだ半分ほど残っている。
「部屋で飲もかな」
ひとりごちて、あたしは台所を出た。
ちびりちびりと口を湯のみにつけながら歩く。
山南さんは、眠っただろうか?
一人で困っていないだろうか。
ふと、そんな考えがわいて、あたしは山南さんの部屋へ向った。