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そうだった。
暖かい布団で眠れるのも、キツイ仕事をしなくていいのも、冬の着物を買ってもらったのだって、この目の前の憎たらしい男のおかげだった。
「すいませんでした」
「分かったのなら、さっさとこっちへ来て肩を揉まねぇか」
あたしは素直に立ち上がって、土方さんの肩に手を置いた。
エア抜きするように、土方さんは盛大に溜息をつく。
「お前ぇ、分かってねぇだろ」
「分かってますけど」
「いや、分かってねぇ」
フフン、と半ば得意げに土方さんは鼻で笑う。
「サンナンさんの【身の回りの世話をする】ってぇ意味が分かってねぇ」
あたしは黙ったまま、凝り固まった肩をぎゅううっと揉んだ。
「そら、お風呂とかは出来ませんけど、お着替えのお手伝いとか、食事のお手伝いとかはできます」
「じゃあ、伽もできるんだな」
「とぎ?」
はて?───待て待て、聞いたことあるぞ。
【夜伽】という言葉を、小説で読んだことがある。
それは確か─────
「はあっ? なんで、そうなるんです?!!」
「【身の回りの世話をする】ってぇのは、そういうことだって言ってるんだ」
「ちょっ、それ、土方さんもあたしをそんな目で見てるってことですか?サイテー!」
さっきから、【お前ぇは俺の身の回りの世話をしろ】的なことを言っているが、そんないやらしい目であたしを見てたってことか、このエロおやじ!!
「馬鹿っ、何が悲しくて、お前ぇなんかに手を付けなきゃならねぇんだ!
今までに一度だって、俺がそんなことをしようとしたかってんだ!」
「ほんなら、サンナンさんかて、おんなじとちゃいますかぁ?!」
「お前ぇは、ほんっとに馬鹿だな!
サンナンさんは俺たちみたいにしょっちゅう遊びに行くことが出来ねぇからに決まってンだろうが!!」
「サンナンさんは、土方さんとは違いますから!」
土方さんみたいな女好きのヤンキーと一緒にしないで欲しい。
山南さんは、王子様なんだから。
「違わねぇさ」
土方さんは、意地悪くフフンと笑った。