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「明里とのことは残念だったけど、もう気持ちの整理もついたし」
山南さんはそう言ったが、とてもそうは思えない。
その言葉がかえって悲しく響いて、あたしは視線を落とした。
「そもそも、こちらに来た目的を考えたら、おなごを囲って呑気に出来る立場でもないし」
山南さんは元気を装って、冗談ぽく言った。
でも、近藤さんはすでに女を囲ってよろしくやっているではないか。
だから、ついついあたしは言ってしまった。
「のんびりやったはるゴリラもいはりますけどね」
「【ごりら】?」
きょとんとする山南さんを見て、しまったゴリラを知らないのか、と気付いた。
まぁでも、山南さんである。
あたしは解説をした。
「近藤さんてね、ゴリラっていう動物にそっくりなんです」
「へえ、獣のことかい?【どうぶつ】って」
「そうそう、【けもの】のことです」
山南さんは「ひどいな」と笑いをこらえられないように言う。
「【ウッホウッホホ】って、こんな感じです」
あたしは、ゴリラがやるように、こぶしで自分の胸をたたいて見せた。
「あ、新八さんもゴリラっぽいかも」
声を立てて笑ったかと思うと、山南さんは「いてて」とお腹を抱えた。
「だ、大丈夫ですか?!」
あたしは慌てて、山南さんの側に近寄った。
笑った拍子に傷が痛んだのだろうか。
「サンナンさん?」
顔を覗き込んだとたん、山南さんがこちらを向いたので、あと少しで鼻の先が触れ合いそうになる。
慌てて、あたしは身を引いた。