始まった日々
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「まあ、暑いから涼しくて丁度いいですけど」
「阿呆なことを」
マサさんは苦い顔をする。
「近藤はんに言うて、新しいのん作ってもらいよし。前ほど貧乏したぁらへんみたいやし」
「いや、さすがにそれはお願いできませんよ。ただでさえ、ご迷惑かけてんのに……」
「……そらそうか。まあ、機会があったら、あてからもそれとのぉ言うといたげるわ」
「……はあ、」
そんなことを言われながら、顔を洗おうと井戸へ向かった。
(わ、なにっ?!)
井戸端に、上半身を脱いで身体を拭いている左之さんがいた。
(うおぅ、めっちゃ引き締まってるやん!!)
どこかの美術館にでも展示されている彫像のような身体つき。
毎日の稽古で自然と作り上げられた肉体が、とても美しい。
正視するのが少し気恥ずかしい。
「よう、今朝は早ぇんだな」
「おはようございます。お稽古終わったんですか?」
「ああ、もう暑いのなんのって」
言いながら、左之さんはあたしのために井戸から水をくみ上げてくれた。
ロープを引く腕や背中の筋肉に思わずよだれが垂れそうになるのを堪えた。
桶に移し替えてもらった水を手ですくうのに、袖がひらひらして邪魔なので帯に挟み込んで、袖口は肩までまくり上げた。
「お、おい!」
焦ったように左之さんが手を伸ばす。
そして、肩に引っ掛けていた袖をさっと下ろした。
「馬鹿、二の腕まで見せる奴があるか」
「──へ?」