始まった日々
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<1>
翌朝、まだ薄暗いうちに目が覚めたあたしは、人が動く気配に気付いて起き上がった。
「うおっと、」
見えてはいけない部分がかろうじて隠れている程度にしか重なっていない胸元と裾を直して、あたしは蚊帳から這い出した。
どこからか、ビュッ、という風を切る音が聞こえてくる。
障子の陰に身体を隠して、顔だけを中庭へと覗かせた。
「──あ、」
そこには、それぞれの方向を向いて、剣を素振りする皆の姿があった。
昨日は、近藤さんの叫び声で目が覚めるまで熟睡していたから気付かなかったのだろう。
(なになに、めっちゃカッコええやん!)
まるで部活に汗を流す先輩を見つめる女子高生に戻った気分!
その壮観な光景に、しばらくあたしはストーカーのように食い入って見てしまった。
(…………、いつ終わんのかな、)
なかなか終わらないその素振りに少し飽きてきたあたしは、
(そや、着替えなあかんな)
昨日洗ったブラとパンツはまだ生乾きだ。
(しゃーない、江戸時代らしくノーパンでいくか……)
【あとは帯を締めるだけ】というところまで着て、あたしは縁側に出た。
(稽古中に声をかけるのは迷惑やろし……)
そう思ったあたしは八木さんエリアに向かった。