Home Sweet Home
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
部屋に戻ると、山南さんはゆっくりと盃を傾けていた。
そういえば、お酒を持ってきておきながら、すすめるのを忘れていた。
「すいません!お酒のこと、すっかり忘れてました!」
きっと明里さんなら、こんなヘマはしないだろう。
一番にお酒をすすめたかもしれない。
自分の気の回らなさを恥ずかしく思いながら、お膳を置いた。
慌ててお銚子を持ち上げる。
「いいんだよ、気にしなくていい。
君より先に食べ終わってしまいそうになったから、ちょっと休憩していたのさ」
「すみません………」
差し出された盃にお酒を注いだ。
山南さんは一息にそれを飲み干すと、もう一度盃をあたしに差し出した。
「君も飲みなさい」
顔を見ると、笑みを浮かべている。
あたしが受け取ると、山南さんはお銚子を持ち上げて静かにお酒を注いだ。
「ほな、いただきます」
あたしは、ちょこっと盃を持ち上げてから唇を付けた。
「あ、おいし!」
普段の食事にはつかないような、滑らかで香りのよいお酒だ。
「うん、土方くんが良い酒を付けてくれたみたいだね」
「土方さんが?」
「うん、こういうことに気が回るのは土方くんくらいだろう」
そうか、そうかもしれない。
あたしは、思わず笑みを浮かべた。
土方さんと言えば、大阪から戻ってきて、すぐに山南さんと明里さんが一緒に暮らせるように話しを付けに行ったことを思い出した。
「あの………、」
「うん?」
「余計なお世話かもしれませんけど、」