ただいま
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分からないことをゴチャゴチャ考えたって仕方がない。
あたしはイヤホンを両耳に突っ込んだ。
ふと、部屋の外へ目をやると、芹沢一味が広い中庭を挟んだ向かい側の部屋へどやどやと入って行く。
(おっと、……)
あたしは思わず障子の陰に隠れた。
蚊帳に身を隠しながら壁伝いに燈台の近くまで進み、フッと息を吹きかける。
突然火が消えたからだろうか、一人が振り返ってこちらを見た。
(やば、……)
思わず呼吸を止める。
すると、すっと襖が開いた。
3センチほどの襖の隙間から総司くんの部屋の明かりが漏れる。
「大丈夫だから、君は寝なよ」
それだけ言うと、総司くんは音を立てないように襖を閉めた。
(────ありがとう、おやすみ)
胸の中で言って、あたしは蚊帳の中に潜り込んだ。
こうして、あたしの【江戸時代の日々】が幕を開けた。
ただいま/終