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ちょっとくらい怒鳴られたって、今さら屁とも思わない。
あたしは、土方さんの前をすり抜けて、いつもの場所にお膳を置いた。
「ほな、また後でお膳下げにきますし。邪魔やったら、縁側に出しといてください」
いつものセリフを言って部屋を出ようとすると、襟首をつかまれた。
「ぐえっ!!」
「何するんですかもうー」と襟を直す。
「サンナンさんの食事はどうするんだ」
「【どうするんだ】て、どういう意味ですぅ?」
土方さんは、イライラした様子で続けた。
「左手が使えねぇんだぞ。茶碗が持てねぇだろうが、馬鹿野郎!」
あたしは小さくため息をついた。
「心配しはらんでも、あたしがちゃんとお手伝いします」
「は?なんでお前ぇなんかが手伝うんだ?」
「【なんで】って、あたししか、いいひんやないですか、そんな暇を持て余してる人って」
一息について、土方さんは「なるほど」と腕を組んだ。
「確かに、そんな暇を持て余してる奴ァ、お前ぇしか居ねぇな」
「行ってこい」と、偉そうに顎をしゃくって、土方さんはあたしを部屋から追い出した。
「なんやねん、このクソオヤジ」と、胸の中で悪態をついて、あたしは山南さんの部屋へと向った。
「サンナンさぁん、開けてもいいですぅ?」
こう声を掛ければ、以前ならばスッと障子が開いたのに、今は声だけが返ってきた。
「構わないよ、入っておいで」
「はぁい」と返事して障子を開けると、山南さんは布団の上ではなく、火鉢の側に胡座をかいていた。