Home Sweet Home
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「そや、お着替え手伝おうと思て来たんですけど…………」
「うん?…………うん、いや、いいよ。
着替えなら、さっき土方くんに手伝ってもらった」
「土方さんにですか?!」
あたしは驚いて、思わず後ろを振り返ってしまった。
土方さんはまだ障子のところに突っ立っていて、あたしを見下ろしている。
「今度からあたしに言うて下さい。
着替えのお手伝いくらい、あたしでもできますし」
「じゃあ、そうしようかな」
そして、山南さんはあたしの背後に目をやった。
「構わないかい、土方くん」
「え?」と、あたしも背後を見上げた。
土方さんは、戸惑ったようにあたし達から視線をそらせる。
「別に、俺に許可を得ることでもないだろう」
素っ気なく言うと、障子を開けて出て行った。
その様子を、あたしがぽかんと口を開けて見ていると、山南さんが口を開いた。
「のぞみ君」
「────あ、はい」
あたしは、山南さんの方に向き直った。
薄い色の瞳が、灯台のほの明るい光に透かされて、ガラス玉みたいに見える。
「なるべく、自分のことは自分で出来るようにするから」
「遠慮せんと、なんでも言うて下さいね。
あたしなんか、お手伝いみたいに思ってくれはったらええんですから」
「ありがとう」
「ほな、そろそろ、お膳持って来ましょか。お腹、空いたはんるとちゃいます?」
山南さんはくすくす笑う。
「うん、そうだね。
大して動かないのに腹だけはきちんと減る。不思議なものだ」
「それは、気ぃ付いたぁらへんだけで、ちゃあんと動いたはるいう証拠です。
ちょっと待っててくださいね、今持ってきますから」
あたしは、にっかと笑って言って部屋を出た。