手紙
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キキーッと平助くんの部屋の前で急ブレーキをかけ、「開けるよー」と言いながら障子を開けると、手紙を手に平助くんは火鉢に当たっていた。
「おう、早かったな。起きてたのか?」
「いっつも寝てるみたいにゆわんといてよ、もう」
「はは、」と笑って、平助くんはかさかさと手紙を開いた。
「じゃ、読むからな」
例によって八割程度しか分からない言葉遣いで読み上げられていく。
あたしはよく分からない部分を想像力でカバーしながら、火鉢にかざした手をこすり合わせた。
段々声に出して読むのが面倒になってきたのか、あたしに読んで聞かせても仕方ない内容だと判断したのか、平助くんはかさかさと手紙を繰って、目で文字を追っていく。
あたしは特に気にも留めずに、火箸で炭をいじくった。
「…………大変だ」
「え?」
平助くんに目を向けると、手紙から顔を上げた平助くんと視線がぶつかった。
「なんかあったん?」
土方さんに何かあったのだろうか。
そう感じたと同時に、【証文】のことが脳裏をかすめた。
嫌なことが現実になった────そう思うと、なんとも言えない不安が押し寄せて口の中が乾き始めた。
「サンナンさんが………」
甚だ不謹慎だとは思うけど、土方さんの名前じゃなくて正直ホッとする。
「サンナンさん?」
「うん、…………サンナンさんが、斬られたって」
「────えっ!?」