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囲まれて防戦に終始していた土方は、敵が二人に減ったので、にわかに余裕が出来た。
一人にできた隙に乗じ、利き手の手首を斬り裂く。
力の抜けた男の手から刀が滑り落ちた。
もう一人の男はその音に気を取られたのだ。
仲間を振り返ってしまった。
そこを土方の刀が顔面を割る。
血飛沫をあげて、男は倒れた。
土方が振り返ると、山南は刀を折られ、血まみれになっている。
「サンナンさん!」
土方の声に、山南に向かっていた男たちは引き時と思ったか、手首を斬られた男とそのまま遁走した。
土方は追わずに、山南のほうへと駆け寄った。
山南は肩で激しい呼吸を繰り返しながら、ふらつく身体を土方に預けた。
「しっかりしろ、どこを斬られた!」
「どれも小さな傷ばかりだ、大事ない」
自分を抱く土方の背後に、ゆらりと男が立ち上がった。
先程、山南が斬った男だ。
とどめを差しておかなかったのが悔やまれた。
だが、幸い男は半ば意識を失っている。
最期の気力を振り絞って立ち上がったものの、そのまま膝から崩れ落ちるに違いない。
───嘘だろ
山南は蒼くなった。
男は崩れ落ちる代わりに、震える手で突きの構えを取った。
放っておけ───また、声が聞こえた。