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「わかった、すぐに行く」
土方が刀を持って立ち上がったが、山南は「待ちたまえ」と制した。
「応援を呼んだ方がいい」
宿の中を見渡したが、他の者は巡察に出ていて誰も残っていない。
沖田も先程出て行ったきり、宿の中にはいなかった。
「サンナンさん、慎重なのは結構だが、拙速を重んじた方がいい場合もある。
ふたりなら、俺たちだけでもなんとかなるだろう」
山南は苦笑いを浮かべて立ち上がった。
岩城升屋に到着後、しばらく経ってから、いかにも柄の悪そうなのが現れた。
人数は六人に膨れ上がっている。
(仲間を連れてきやがったな)
土方は胸の内で舌打ちした。
迂闊だったと後悔したが、後の祭りだ。
人数が増えたからと言って、逃げるわけにもいかない。
「会津中将預かり新選組副長、土方歳三と申す。
このたび、大坂警備を申し受け、巡邏中である」
「新選組だと」
一人がせせら笑った。
「ちょうどいい、腕試しがしたかったところだ」
別の一人が抜く。
同時に土方めがけて大きく踏み込んだ。
それを土方は大上段から斬り下げた。
噴き上げた血しぶきに、「くそう!」と浪士全員が抜刀した。
山南も抜いたが、二人で五人を相手するのだ。
たちまち、乱闘になった。