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山南さんはくすくすと笑った。
「それは残念だな、それじゃあ私は更に分が悪い」
「え?」
「でも、そうだろうか。
私は土方くんより少し上だけど、明里はきっと君と同じくらいの年の頃だよ」
「まあ、好みは人それぞれですから。
明里さんは、年上の男性が好きなんでしょ?」
「はたまた、郭から出してくれる男なら誰でもいいか───」
あたしは、山南さんの腰をぐっと押した。
「そんなことないですって」
「何故そんなことが分かる。明里を知らないだろう?」
「明里さんは知りませんけど、サンナンさんは知ってますもん。
きっと明里さんにとって、サンナンさんは白馬の王子様なんですよ」
「白馬のおうじさま?」
「そ、窮地から救ってくれる………なんやろ、カッコイイ人です。
そういう人は、大体白馬に乗って登場するんです」
山南さんはまたくすくす笑った。
「ありがとう、楽になったよ」
そう言われてあたしは山南さんから降りた。
山南さんは胡座をかいて座ると、袂から何かを取り出した。
「手を出して」
言われるままに手を出すと、そこに山南さんが袂から出したものをそっとのせてくれる。
それは、匂い袋だった。
「君に似合いそうな香りを選んだつもりだけど、気に入るかな」
あたしは、鼻を近付けて香りを吸い込んだ。
清々しい中に、どこか甘い香りが混じった、ブーケを思わせるようなとても良い香り。
「ふぁ~~、いい匂い!」