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もう、男のヒステリーって最悪やし………と、あたしは顔をしかめた。
「馬鹿馬鹿しい!なんでいちいち留守にする度、お前ぇの心配なんかしなきゃならねぇんだ、くそ!!」
(知らんし………)
「心配なんかせんでも、平ちゃんも左之さんもいはりますし」
「あいつらだって、いつ死んだっておかしくねぇんだ。
この際、八木さんに言って、お前ぇの縁談を────」
片膝を立てた土方さんと障子の間に立ちはだかって、あたしは言った。
「ちょー、待ってくださいって。
まだ誰も死んでないやないですか、気ぃ早すぎですよ」
「お前ぇが片付かねぇと、気が気じゃねぇんだよ!」
「その方がええやないですか!」
「は?」
「そのくらい【後ろ髪引くもん】があったほうが、【生きる】っちゅうことに執着出来てええんです」
土方さんは、嫌そうな顔であたしを見上げた。
「別にお前ぇなんかに後ろ髪は引かれねぇよ」
「ほな、ええやないですか。
第一、【憎まれっ子世にはばかる】っていうでしょ?
土方さんなんか、殺されたって死にませんて」
「なんだと?」
「ほな、お膳さげますんで」
あたしは踵を返して、すたこらと退散した。