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「お膳下げますし」
聞いてはいないだろうが、念のためそう断って、あたしはお膳を持ち上げた。
部屋を出て行こうと、障子の桟に足を掛けたときだ。
不機嫌そうな声があたしを呼び止めた。
「おい、」
ギクリとしてあたしは障子から足を離した。
何度も【足で障子を開けるな】と怒られている。
でも、こちらの言い分としては、両手が塞がっているのだから足で開けるしか方法がない。
そろりと振り返ると、あれ?────土方さんは向こうを向いたままだった。
「明日から、しばらく留守にするのは知ってるな?」
「あ、はい」
「平助や左之助の言うことをちゃんと聞いて、おとなしくしてるんだぞ」
あたしは、ゲンナリとして口を半開きにした。
「なんなんです、それ?あたし、3歳児とちゃいますし」
「似たようなもんだろうが」
土方さんは、ぐるっとこちらに身体を向けた。
「政変の時に渡した証文は持っているな?」
「あ、はい…………、」
【返せ】と言われないまま、バッグの中に入れっぱなしになっている。
土方さんが無表情なままあたしを睨みつけているので、何とも居心地が悪く、もぞもぞと身体を動かした。
すると、土方さんは呆れたように息を吐き出した。
「やっぱり、早いとこ嫁ぎ先を決めた方が良いな」
「…………、誰のです?」
「誰の、ってなぁ………」
「はぁ………」
「お前ぇに決まってンだろうが、他に誰が居るってんだ馬鹿野郎!!」