いきはよいよい
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あたしは、ぎゅうっと肩をつかむ。
「ほんなら、今と変わりないやないですか。
昼間いはるんやったら、あたし専用のお部屋にできませんし」
「たりめぇだろ」
「しゃあないですから、もうちょっと、ここに居はってもいいですよ」
土方さんは、フンと鼻で笑う。
「たく、お前ぇは可愛げがねぇなぁ」
はーはー、あたしには可愛げなんかありません。
「素直に吐いちまえ。俺に出ていって欲しくはねぇんだろう?」
「───は?」
「俺のこと好いてるって言わねぇと、女作って出てっちまうぞ?」
全く、これだから見栄えのする男は鼻持ちならない。
女はみ~んな自分に惚れていると思っているのだから。
「はい、もういいですよね」
あたしは、パンと肩を叩いて土方さんから離れた。
「おいコラ、まだいいって言ってねぇだろ!」
「もう眠たなりました。おやすみなさい」
あたしは部屋を出て、後ろ手に障子をスタンと閉めた。
あたしは、土方さんを【好いている】だろうか?
確かに、嫌いではない。どちらかと言えば好きだ。
でも、【好いている】かと訊かれれば───
「ない、ない。第一、だいぶとオジサンやし」
あたしはくるりと右を向いて、自分の部屋に向かった。
いきはよいよい/終