いきはよいよい
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「それに、サンナンさんは近く休憩所に移ることになるだろう」
あたしは、むっとして黙り込んだ。
「明里ってぇ、遊女を身請けするって聞いてる」
(ああ、………そうなんや)
山南さんは、土方さんと同じく副長である。
そういう事があっても何の不思議もない。
「へー、そうなんですね」
「いい女だぞ」
「でしょうね」
素敵な山南さんが選んだ女性だもの、素敵でないはずがないだろう。
「土方さんも、負けんように早よ休憩所持たはったらどうです?
あたし、ずっとこの部屋狙ってるんですから、早よ出てってください」
そう言ってから、【しまった】と口をつぐんだ。
以前そう言って、半ばケンカになってしまったことがあったのを思い出した。
そっと深呼吸してから、また肩を揉んだ。
売り言葉に買い言葉みたいに言ってしまって、本当に土方さんが出ていってしまったら───きっとすごく寂しいに違いない。
「休憩所持たはっても、昼間はここに居はるんでしょ?」
「うん?………ああ、そうだが」
それだったら、まあ、いいか。
もしも、土方さんが休憩所を持つことになっても、昼の間は、こうして変わりのない毎日を過ごせるのなら、───
「なんだ?」
「別に、なんでもないです」
───まあ、いいか。