いきはよいよい
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(はぁ、なんか、いちいちカッコええな)
お膳を持って台所へ行くと、リクちゃんとスエちゃんがいた。
「あ、なんや、リクちゃんらやったん、サンナンさんとしゃべってたん」
慌てて駆けてきて、スエちゃんがお膳を受け取ってくれた。
「へえ、サンナン先生、いっつもご自分でお膳下げてくれはるんどす」
「へぇー、知らんかった」
「サンナン先生だけどすえ、【美味しかった、ありがとう】言うてくれはるん」
「へえぇーーーーっ!!」
やっぱり素敵な人だ。
「のぞみはん」
リクちゃんに呼ばれて視線を移す。
彼女は手に持ったお盆を、ちょいと持ち上げた。
「これ、サンナン先生のお部屋までお願いしてもよろしおすやろか」
お銚子が二本のっている。
そうだ、これを持って、ちゃんとお礼とお詫びを言いに行こう。
あたしは「うん、ええよ」と、二つ返事でオーケーした。
あたしにお盆を渡したリクちゃんは視線をスエちゃんに移す。
「ほな」
「へぇ、ごゆっくり」
リクちゃんは意味ありげに微笑んで勝手口から出て行く。
あたしは不思議に思って、スエちゃんに訊いた。
「どっか行かはんのん?」
すると、彼女はにっこり笑って言った。
「野口はんどす」
「【野口はん】て?」
「そやから、野口はんどす。芹沢はんのお仲間の」
「ああ………」
あたしの答えは間抜けな感じになってしまった。
そう言えば、独り残された野口さんを可哀想に思って、何かと世話を焼いていると聞いたことがあった。
「なんや最近ええ仲らしいんどすよ」
ちょっと羨ましげにスエちゃんは言った。
いきはよいよい<3>/終