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(隣の隣──と)
隣は縁側に面した障子が開け放してあるが、無人だ。
その隣からは明かりがもれているので、そこに土方さんがいるのだろう。
近くまで行くと、机に向かっている背中が見えた。
「なんだ、」
こちらが声を掛ける前に、土方さんから声が掛かった。
「あ、あの、ありがとうございます」
意外そうな表情で、土方さんがこちらを振り返った。
「なんだ?」
「えーと、お風呂のことと、女物の着物のこと」
「おう、着物なら、お前ぇの部屋に置いといたぞ」
(──え、そうやったんや)
先ほどは暗くて気付かなかった。
「一応、下着も一揃えもらってきたんだが──」
土方さんは言葉を切る。
「……はい、」
あたしは曖昧に返事した。
「お前ぇ、着れるか?」
「──へ?」
土方さんは立ち上がって縁側を覗くと、障子を閉めた。
もう一度机の前に座ると、くるりとあたしの方へ向き直る。
声を落として訊いた。
「お前ぇ、さっき言ったこと、本当か?」
「──え?」
「つまり、この後の【ずっと先の時代からやってきた】ってぇのは」