いきはよいよい
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
(───そうなんや?)
「それに、のぞみだって同じようなもんだろう?」
平助くんが、困ったような表情であたしを見た。
「上士の出なのに、郭なんかに売られちまってさ」
ずきん、と胸が痛んだ。
平助くんをこれ以上騙しているのはいけない。
それに、平助くんなら、本当のことを話しても問題はないと思う。
意を決して、あたしは切り出した。
「平ちゃん、あんな、あたしほんまは足抜けしたんとちゃうねん」
そう言うと、急に平助くんの表情が険しくなった。
【今まで騙されていた】と思っただろう。
「ごめんな、そやけど───」
「しっ、」
平助くんが遮った。
恐る恐る顔を見ると、視線があたしを通り越している。
(どうしよ~~、そんな怒ると思わへんかった!)
オロオロするあたしを尻目に、平助くんは傍らに置いた刀を掴むと、おもむろに立ち上がった。
平助くんのぜんざいは、まだ餅があとひと口分残っている。
それを残して店を出なければならないほど、あたしの告白にショックを受けたのだろうか。
「平ちゃん、」
後を追いかけようと、身体をひねったあたしはギクリとして声を上げそうになった。
(────松輔!!)