いきはよいよい
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「そやけど、おさとさんは商人の娘さんやろ?
島田さんと結婚っちゅうわけには、やっぱりいかへんのんかなぁ」
「その点、のぞみと俺なら問題ねぇじゃん」
「へ?」
「だって、のぞみも上士の娘だろ?
俺はさ、こう見えて結構いい血筋なんだぜぇ」
平助くんは自慢げに胸をはった。
「へぇー、そうなんや?」
「そ、津の殿様に藤堂ってのがいるんだけどさ。その落としダネってやつさ」
「おとしだね?」
「うん、母上が江戸屋敷にいたときに授かったって」
側室というやつだろうか。
なるほど、一理あるかもしれない。
正室は【お家】の事情なんかがあるから誰でもというわけにはいかないだろう。
だが、側室なら自分の好み通りの美人を揃えられるかもしれない。
「平ちゃんはきっと、お母さん似なんやろうね」
「うーん、どうかな。よく分かんないけど」
「きっとそうやって!お母さん、美人やろ?」
一瞬、平助くんは複雑そうな顔をした。
「どうかな、まだそういうの、よく分からない小さな時に死んじまったから」
(───あ、)
しまった───さっきの複雑そうな表情は、それゆえだったのか。
「………ごめんな、平ちゃん」
「えっ、」
「お母さんが小さいときに亡くなってたって、知らんかったから………」
平助くんは慌てて身を乗り出した。
「なんでのぞみが謝んだよ!
親が早く死ぬことなんて、別に珍しいことじゃないだろう?
土方さんだって、総司だってそうだし」