いきはよいよい
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山南さんが、あたしの目を覗き込んだ。
鳶色(とびいろ)というのだろうか。
色白の肌によく似合う薄い色の瞳が美しい。
「サンナンさんみたいな人のことです。強くて優しくて男前な人のこと」
山南さんは、少し照れたように笑ってから「あ、」と、あたしを指さした。
(へっ?顔赤い!?)
頬に手を当てると、穏やかな笑みを浮かべて山南さんが言った。
「羽織…………」
「────は、はっ?」
あたしは山南さんの羽織を知らない間に抱きしめていた。
【皺になります】と言っておきながら、こんな持ち方では皺がよってしまうではないか。
「あ、す、すいませんっ。すぐ畳みますんで!」
慌てて羽織を畳の上に広げる。
「よろしくー」と言い残して、山南さんはまた四つん這いで去って行った。
「変なひと」
うふふ、と笑っていると、
「おいっ」
雷みたいな怒声が頭の上に落ちてきた。
あたしは、目を細めて顔を上げる。
「なんなんです、いきなりもぅ~」
せっかく王子様との会話を楽しんでいたのに、とんだ邪魔者の登場だ。
「【なんなんです】じゃねぇだろう。さっきから呼んでるのが聞こえねぇのか」
そう言うと、パンパン、と手を打ち鳴らした。
そういえば、先程からパンパンと何度も聞こえていた気がする。