いきはよいよい
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「それ以上痩せたら、骨と皮だけになってしまうよ。
おなごは、ふっくら柔らかじゃなきゃ抱き心地が悪い」
あたしは、また顔が熱くなって、手で顔を扇いだ。
「それにしても久しぶりだな。
江戸にいた頃は、よくこうやって道場を雑巾掛けしたもんさ」
「道場にいはったんですか?」
「うん、近藤先生の試衛館に入門させて頂く前は、北辰一刀流の玄武館という道場にいてね。
若い頃はよくこうして走り回ったものさ」
「【若い頃】って、サンナンさん、今も若いやないですか」
あたしが笑うと、山南さんも笑って雑巾を桶で絞った。
「ひょっとして、サンナンさんもお強いんですか?」
そう訊くと、山南さんは苦笑いした。
「【お強い】かどうかは分からないけど、北辰一刀流では一応免許を頂いたよ」
「免許?…………あ、免許皆伝てやつですか!?」
「うん」
「へえーーー!」
山南さんは、立ち上がって腰を伸ばすと、あたしの頬を指でついとなでた。
「意外だったかい?」
可笑しそうに言う。
「ううん、カッコイイーて、思って」
「またまた、上手いことを言う」
「ほんまですて!山南さん、顔立ちが上品やし、なんていうか王子様って感じです」
この時代なら、若様とかお殿様と言うべきなのかもしれないが、そうじゃなく【王子様感がハンパない】のだ。
きっと島原でもモテると思う。
「おうじさま、って?」