いきはよいよい
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山南さんは苦笑を浮かべて腰を落とすと、あたしの赤くなった指先を両手で包み込んだ。
手の平にマメがあるのか、硬い突起を感じる。
「ほら、こうすると温かいだろう?」
山南さんは、あたしの手をこすりながら「はあっ」と息を吹き込んだ。
相手が土方さんなら、【セクハラですし!】と、すかさずツッ込むところである。
ところが、あたしは赤面してしまった。
それこそ、「ぷっしゅ~」と擬音をつけたくなるくらい。
「…………は、はぁ」
「どれ、私も手伝おう」
山南さんは、桶に掛けてあるもう1枚の雑巾を手に取った。
「…………あ、あー、あきません!あきません!」
山南さんに手伝わせてるのがバレたら、土方さんに何と言って怒られるかわからない。
だが、止めるあたしを気にも留めず、山南さんは羽織を脱いで自分の部屋に投げ込むと四つん這いになった。
「あー、山南さん!羽織、畳まんと皺くちゃなりますよー」
「じゃ、申し訳ないけど、畳んでおいてくれるかい?」
そう言うと、タター、と山南さんは足取りも軽やかに駆け出した。
突き当たりまで行って、Uターンするとまたこちらに戻ってくる。
あたしは羽織を拾い上げて、パン、と皺を延ばした。
「サンナンさん、あたしやりますしー。
結構ええ運動になってええんですよ、ダイエットになりますし」
カエルみたいな格好のまま顔を上げて、山南さんはキョトンとした。
「だいえっと?」
「あー、えーと、【痩せること】です」
山南さんは、小首をかしげる。