恋敵手(ライバル)現る!?
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「見たぞ」
お膳を下げに行くと、土方さんはぶっきらぼうに言った。
「え?」
「だから、お前ぇが預かってきたもの、見たぞ」
「────ああ、印籠ですか」
言ってから、慌てて手で口を押さえた。
土方さんは、じろりと睨みつけてくる。
「えーと、そう言うたはったんです。お嬢さんが」
疑り深い目であたしを見てる。
あたしは小声で言い訳した。
「サンナンさんが、危ないもんやったらアカンから、中を検めるってゆわはって…………」
「サンナンさんも一緒だったのか?」
少し非難めいた言い方にあたしは慌てて言った。
「ううん、お店で会うたんです。偶然」
「ふうん、偶然ねぇ」
「はい、サンナンさんはサンナンさんの用事があったみたいで、今日注文した羽織がどーとか、こうとか言うたはりました」
土方さんは顔をしかめてあたしを見る。
「お前ぇの話は、大抵ぼんやりしてて大事なところがすっぽり抜けてやがる」
「────は?」
話題をそらそうと、淹れたばかりのお茶を無表情に啜っている土方さんに言った。
「それ、キレイですね。お高いもんなんでしょ?」
土方さんは、ため息交じりにこちらを見た。
「サンナンさんが、そう言うたはりました。
やっぱりお金持ちなんですね、そんなん贈り物にできるって」
「贈り物じゃねぇ」
「────え?」