恋敵手(ライバル)現る!?
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土方さんは無視して箸を持ち上げた。
「もう少し上」だの「右」だの「左」だの散々背中を掻かされ、
「もうええでしょ?あーもう、こっちまで痒(かゆ)なってきたぁ!」
「どれ、じゃあお返しに今度は俺がお前ぇの背中を掻いてやろう」
「いりませんて、自分で掻けますし!」
あたしはガリガリと背中を掻いた。
「────あ、そうや!土方さん、こんなん出来ますぅ?」
上下から回した右手と左手を背中の真ん中でぎゅっと握って見せる。
「ほらほら、出来ますこれ?」
土方さんは、アホな子を見るような目で冷たく言った。
「そんな事が出来るのは、お前ぇと蛸くれぇのもんだろうよ。
さっさと飯を食いに行け」
「はあっ?さっさとって何です、さっさとってぇ!?
自分が【背中掻け】て言い出さはったんやないですかぁ」
土方さんは上機嫌の顔でご飯をかき込んでいる。
あたしの好きな表情だ。
「ふん!」と言ってあたしは部屋を出た。
目の前でスタンと閉まった障子を、土方はフンと鼻で笑った。