恋敵手(ライバル)現る!?
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新八さんと平助くんは、口をあんぐり開けて間抜けな顔で驚いた。
そこへ四人分のぜんざいが運ばれてきて、店の女の子は笑いをこらえている様子だった。
「え、それでそれで!?土方さん、嫁をもらうの!?」
平助くんはあたしの隣で身を乗り出した。
あたしは、熱々のぜんざいをすすりながらお椀から目だけ覗かせてきょろきょろする。
「土方くんは乗り気ではない様子だけど、条件は良いと思うね」
あたしの向かいに座った山南さんは、お椀を持ち上げて小豆の香りをかいだ。
彼みたいな人のことをきっと【育ちが良い】と言うのだろう。
所作が洗練されていて無駄がない。
「呉服屋の娘を娶るってことになればさ、着物は買い放題ってことかな?」
平助くんはあたしと同じことを言って、ぜんざいを「ふーう」と吹いた。
山南さんは目を細めて笑う。
「のぞみ君と同じことを言うな、平助は」
そう言われて、平助くんは嬉しそうにあたしに肩をぶつけた。
「そりゃあ、俺たちゃ馬が合うからな!」
新八さんは、少し憮然としているように見える。
「いーのかよ、そんなことで浮かれてて」
「新八っつぁん、妬いてんのかよ」
「馬ー鹿、平助。そんなことじゃねぇよ。
俺たちゃ、まだ何も成しちゃいねぇんだぜ。
なのに、近藤さんはさっさと女作って出ていっちまうし、今度は土方さんかよ。
たく、お盛んなことだぜ」
山南さんは静かにすすっていたお椀を置いて、懐から取り出した懐紙でそっと口元を拭いた。
「まあでも、大店が後援してくれるとなると色々と有難い。
そう言った意味では、私はこの縁談には賛成だよ」