恋敵手(ライバル)現る!?
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山南さんは歩き出す。
小走りで追いかけると、山南さんは笑い含みに言った。
「土方くんだよ」
「────?」
「分からないかい?今朝、屯所にやってきた彼女はさぞかし驚いたんだろうさ。
男所帯と聞いていたのに、綺麗な娘がいるじゃないか、ってね」
「へーえ」
「へえって、君のことを言っているんだよ」
「へっ、あたしですか?」
山南さんはくすくす笑った。
「こりゃ、土方くんも大変だ」
「何がです?最近、大人しくしてますよ、あたし」
山南さんは、笑顔のまま横目であたしを見た。
「とにかく、君はあのお嬢さんに敵視されてるということさ」
「ええーー、あたし、何にも悪いことしてへんのにぃ。
それに、あちこちの花街にいーっぱいオンナいはるんやから、あたしなんか目の敵にしたって意味ないし」
「土方くんも言ってただろう?彼が本当に欲しいのは武家の娘さ。それをあの娘も嗅ぎとってるんだろう。
そんな土方くんの側に君みたいな武家出身の娘がいるとなれば、そりゃあ心穏やかじゃいられないさ」
「ふうん、土方さんなんかどこがいいんですかね?」
山南さんはくすくす笑った。
「君はなかなか面白い」
「あ、サンナンさんも。こんなオモシロイ人やって思いませんでした!」
「私が? 面白いかい?」
澄んだ目を丸くして、山南さんは声を立てて笑った。
「はい、もっとこう、取っ付きにくい人かと思てましたけど」