恋敵手(ライバル)現る!?
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そうだ、出入りの業者の社長令嬢だからといって安心はできない。
商人なんて、利害関係でいくらでも寝返るに違いないのだから、こうしてあたしを長州に突き出して────。
そう思って、あたしは足を踏ん張った。
どうにか、路地の入口を入ったところで立ち止まる。
ここなら、何かあっても、すぐに後ろの三人が駆けつけてくれるだろう。
「すんまへん、すぐ済みますさかい…………」
彼女は赤い顔であたしに頭を下げた。
そして、胸に抱いていた小さな風呂敷包みを大事そうに両手で包んであたしに突き出した。
「これを…………」
────何だろう?
「あたしに?」
彼女ふるふると首を横に振る。
「と、歳三さまに…………」
ぷっしゅ~~~っ、と擬音をつけたくなるくらい、彼女は真っ赤になっている。
「ああ、土方さんに?(トシゾウさまぁ?)」
「へ、へぇ」
恥ずかしいのか、消えてしまいそうな声だ。
「渡しといたらいいんですか?」
「へぇ、…………」
────何なんだろう?
「印籠どす。
こないだおいでにならはった時、欲しいてお言いやしたもんが見つかったので…………」
────プレゼントか。それなら尚更、
「自分で渡したら?」
「そ、そんな、いけず言(ゆ)わんといとくれやす!」
あたしは、眉を寄せた。