恋敵手(ライバル)現る!?
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「だいたい、好きな人なんか、いはったことあるんですか?」
「あるに決まってるだろ、ひとを何歳(いくつ)だと思ってやがる」
────そうなんや、
「何だ」
「────へ?」
「何だ、その顔は」
あたしは顔に手をあてた。
「え、なんもないですけど」
「俺に、惚れた女がいちゃいけねぇのか」
「────え、そんなことないですけど」
そんなことないけど、どんな女性なんだろう。
土方さんが本気で好きになった人って────。
「どんな人なんです?美人ですか、やっぱり」
土方さんは、ムスッとして筆を動かしている。
答える気はなさそうだ。
「土方さん、って」
無視したまま筆に墨を含ませる。
「どんな人なんですか、って」
土方さんはじろりとあたしを睨みつけた。
そして、すっと目をそらすとすらすらと字をかきながらムスッと答えた。
「お前ぇじゃねぇから安心しとけ」
────は?
(はーはー、そうですか!!)
あたしだって、
「あーー、良かった!
土方さんみたいなオジサンに【好き】とか言われても困りますし。
第一、こんな浮気ものはこちらから願い下げです」
くるりと背を向けて、乱暴に筆に墨をつけた。
「だから、俺は浮気はしねぇって言ってんだろ馬鹿」
ぱすん、と丸めた紙が頭にぶつかって文机の上に落ちた。