恋敵手(ライバル)現る!?
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「うーん、英語です」
「えーご?」
「エゲレスの言葉です」
山南さんは身内だから多少は構わないだろう。
「へえー、物知りなんだね。私にも英語を教えてほしいな」
インテリを鼻にかけた上から目線の嫌な奴だという印象も、どうやら間違っていたようだ。
「はい、大して知りませんけど」
「いやいや、私なんかより十二分に物知りだよ」
ははは、と屈託なく笑う。
優しげな笑顔が素敵なお兄さん、といったところ。
「無駄話してねぇで、さっさと仕事に戻れ」
不機嫌そうな声色で土方さんが言ってきた。
「そんな照れんでもええやないですか。ええ年してみっともない」
「そうそう、のぞみ君の言う通り。
太夫なんか身請けするよりよっぽどいい。真面目に考えてみてはどうだい?」
すると、子供みたいなふくれっ面で土方さんは吐き出した。
「何が悲しくて商人の娘なんか貰い受けなきゃならねぇんだ。
苦労して、ようやく武士になったってぇのに」
「身分差別はんたーい!」
あたしが言うと、山南さんはクスクス笑った。
「君は武家の子かい?」
「はぁ、まぁ、…………。
けど、武士なんてお金ないし、商人とかお百姓さんの方がお金持ちで、よっぽどいいですよ」
「そうそう、今や身分なんてカネで買える時代だ」
「────えっ、そうなんですか!?」
御家人株といって、生活に困窮した御家人が【身分をカネで売る】ということが黙認されていると山南さんが教えてくれた。