恋敵手(ライバル)現る!?
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お膳を持って台所と部屋を往復していると、朝帰りの遊び人が玄関に入って来た。
「おかえりやす、えらい早いお戻りで」
京ことばで嫌味を言って、土方さんの返事を待たずに左之さんの部屋へと向かった。
京ことばとは嫌味を言うのに実に効果の高い言葉である。
「なんだ、その恰好は」
後をついてきた土方さんがあたしの背中に向かって言う。
「左之助の羽織か」
「貸してくれはったんです。あたしが寒そうにしてたから」
くるりと回転しながら答えると、あたしの好きな黒紋服を着た土方さんがすぐ後ろにいた。
(あれ?白粉臭くない)
くんくん、と嗅いでいると、指でおでこを軽く弾かれた。
「馬鹿、女房みてぇな真似するなって言ってるだろ」
あたしを押しのけて歩いて行く。
「島原でお楽しみとちごたんですか?」
「仕事だ、仕事」
「そんなお洒落して?」
土方さんはくるりと振り向いた。
「登城するのに、汚ぇ恰好で行けねぇだろう」
「あ、くろ谷さんですか?」
「そうだ、夜中に一人で帰るのは危険だから泊まって行けとしつこく言われてな」
「へーえ、」
ぞんざいに答えると、土方さんが手を胸元に伸ばしてきた。
「ちょっ───」
指で、襟を引っ張る。
「何するんですか、すけべオヤジ」