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なぜか、【?】という顔をしている。
「とぼけたって、ちゃんと分かってますし。
あたしを女中にして、例の太夫さんを身請けするつもりやったんでしょっ!
さっきかって、あたしもろとも串刺しにしようとしてたくせに」
(───う、………なんで笑うねん)
拗ねたような言い方になっていたのだろうか、ひょっとして。
「と、とにかく、あたしにはそんな大層な価値はないんで。
そやから、楠くんにも、あたしなんか人質の価値なんかないんやから、さっさと逃げって言うたのに!」
あたしなんて、せいぜい【くずきり一杯】とか、【大福一個】くらいの価値しかないんだから。
「大馬鹿野郎だな、お前ぇは全く」
「───は?」
「お前ぇは全く大馬鹿野郎だって言ったんだ」
「───は?」
土方さんは呆れ顔で続けた。
「そいつ、その松輔とか名乗ってた男、なかなかの男前だったろう?」
「───あ、はぁ、そうですね。
なかなかのイケメンでした。背ぇも高かったですし」
「そうかィ」嫌そうに言って、土方さんは目を細めた。
「お前ぇは自分の価値をもっと知っておくべきだよ」
あたしを馬鹿にしたように言うので、ついその挑発にのってしまった。
「知ってますって、しょせんくずきり一杯とか、大福一個くらいのもんでしょ。
はいはい、一晩でその百倍ものお金使う人にはクズみたいな価値ですって」