no choice
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
先に仕上がった新八さんが、立ち上がって「ハジメ」と呼んだ。
「一くん、サカヤキ剃ってもらったら?」
サカヤキを剃るところを見てみたいあたしは、そう勧める。
ぱしん、と頭をはたかれて振り返ると、総司くんがニヤニヤ笑っていた。
相変わらず前髪を垂らしている。
「その髪型流行るん、たぶん100年以上後の話やし」
「君も結ってもらいなよ」
総司くんが二の腕を掴んでくる。
「ええー、いいって」
「その、君の根性みたいに曲がりくねった髪を真っすぐに伸ばしてもらったら?」
ゆるいウェーブのあるくせ毛のあたしは、今ではちゃんとポニーテールにくくっているが、油はつけずにいる。
「いやや、油でべたべたにしたないもん」
「じゃあ、僕の髪に文句をつけるのはやめなよ」
こっちに伸ばしてくる総司くんの手首を掴んで、おでこを指で弾かれるのを防御した。
「総司、行くぞ」
平助くんが助け舟を出してくれる。
「のぞみ、早いとこ八木さんちに戻れよ」
「はぁーい」
素直に平助くんに返事すると、それが気に入らないのか、総司くんが【あっかんべぇ】をしてきた。餓鬼か!
「新八さん、道場に行きましょうよ」
総司くんに誘われて、新八さんは一瞬ためらいを見せた。
ちら、と縁側に座った一くんの方を見ながら「さあ、さあ、」と総司くんに促されている。
「のぞみちゃん、」
「あたしは、もうちょっと見学しときます」
「………そうかい、じゃあ」
何かを吹っ切るようにして、新八さんは総司くん平助くんについて行った。
あたしは新八さんの心配の種を特に気にも留めないで、また荒木田さんと御倉さんの将棋に目を向けた。