忍び寄る影
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その羽織を畳んでいるあたしの背中に、今度は袴を投げてくる。
(もうっ!)
声に出すのも腹立たしいので、あたしは心のなかで罵った。
(何すんねん、このくそオヤジ!)
袴を畳んでいると、案の定今度は着物が飛んできたので、今度こそ掴み取って、ドヤ顔でに睨みつけた。
土方さんは、あたしに目もくれず普段着の綿の着物を掴んで袖を通し始めている。
(ちぃっ!!)
心の中で舌打ちをして、腹立たしいが羽二重の黒紋付を丁寧に畳んでいると、今度は目の前に帯が垂れ下がって来た。
(くそオヤジ!)
帯の端をひっつかむと、ぐいと引かれて、あたしは立ち上がる格好になった。
「おー、釣れた釣れた!」
上機嫌に言ってから、あたしの顔を見てすっと目を細める。
「なんなんです?」
つい、挑発にのってしまった。
土方さんはまた「ふん、」と笑って、「帯を結んでくれ」と仁王立ちになった。
(───は、はあぁぁ?!)
なんで、あたしがそんなことせなあかんねん───と、腹立たしく思いながら膝をついて座った。
帯を巻くには、抱き着くような格好にならないといけない。
(ほんまムカつく)
そう思いながら、背中まで腕を回す。
頬が土方さんの下腹に当たって、それが余計に腹立たしい。
その時、頭の上から声が落ちてきた。