忍び寄る影
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長い腕を広げて左之さんが二人を制止した。
「両方の話を聞いてみないと分からねぇだろう。
休憩所を持ちたいって話はともかく、のぞみを盾にしようなんざ土方さんだって思っちゃいねぇだろうさ」
「でもさ、土方さんも考えたよね。
身元の知れないこの子なら、タダでこき使おうが誰に文句言われる訳じゃないし」
総司くんは可笑しそうに言う。
「だけど、だいたい君って食事の支度とかできるの?」
「そやから、無理って言うてんねん!」
「じゃあ、やっぱりいざって時の盾代わりってことか。
上手いこと考えるなぁ、土方さんも」
「総司!」
けらけらと笑う総司くんを左之さんが叱った。
「今度、俺から真意を聞いておいてやるから」
左之さんが言ってくれたが、あたしは意固地にも断ってしまった。
「別に真意とか知りたないですし。
こうなったら、意地でもここ出て行きませんし!」
お椀を掴んで唇に当てたが、震えた唇ではうまくお味噌汁はすすれなかった。
忍び寄る影<1>/終