忍び寄る影
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───なるほど、
そーか、そーか、そういうことだ!
とうとう土方さんも【休憩所】を持ちたくなったってぇことか。
耳まで赤くなっているのが何よりの証拠だ。
(ふうん………)
近藤さんのとこもそうだが、身請けした大事な大事な太夫に家事労働をさせるわけにはいかない。
ということで、当然、下男下女を置いているのだ。
(あたしを女中に使おうってハラやな、このオッサン)
あたしは薄目で目の前の男を見た。
「残念でした。あたし、家事とかさっぱり出来ませんし。
他をあたってください」
「───は?」
あたしはくるりと背を向けると、障子に手をかけた。
「おい、ちょっと───」
「それに、土方さんの家とか、絶対長州に狙われるやないですか。
あたしをオトリに使おうったって、そうは問屋が卸しませんしっ」
力任せに障子を閉めて、「クソ野郎っ」と歯を噛みしめる。
あたしは床板を踏み鳴らして歩いた。
全く、ひとを馬鹿にするにも程がある。
(あたしを何やと思てんねん!)
ここに置いてもらっていることには恩を感じてる。
だからこそ、食事や掃除洗濯の手伝いはしているものの、
(土方さんの女中になった覚えはないし!)
さらに、土方さんのオンナを逃がすためにあたしが身代わりに殺されないといけないとか、馬鹿馬鹿しいにもほどがある。