忍び寄る影
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「本当にいいんだな?」
「なんなんです、しつこい男は嫌われますよ」
おっとしまった、また口が過ぎてしまった───と、慌てて口に手をあてた。
土方さんは疑り深い目であたしを睨みつけている。
ひょっとして、本当は左之さんからすべてを聞いて知っているのだろうか?
だとしたら、ここでしらばっくれると、よけいに妬いているようでもある。
「あっはは、何やくずきりの話ですか、もしかして」
土方さんは黙ってあたしを睨みつけている。
「そんなん冗談に決まってるやないですか。毎日100杯も食べれませんて。
まあ、島田さんやったら分かりませんけどね」
真顔で言うと、土方さんは呆れた顔をした。
「馬鹿か、お前ぇは」
「───は?」
「俺は真面目に言ってるんだ。何か不都合があるなら言ってくれ」
真顔で言って、土方さんは味噌汁をすすった。
別に不都合というわけではない。
ただ、ちょっと腹が立った───ううん、ちょっと悲しかっただけかな。
(───いや、悲しい、ってわけでもないけど)
【特別】をもらったと思っていたのに、それは特別でも何でもなかった。
うきうきしてたのはあたしだけだったと、【なぁんや】って気分になっただけ。
それに、どうやら今はその話ではなさそうだ。
とすれば、例の【ここを出ろ】の話に違いない。
「あたしにとっての不都合はないんですけど、………」
「じゃあ、何なんだ」
じろりと睨んでくる。