ウソか誠か
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「───は、はぁ?」
何を言っているのか。
「そんな訳ないやん。あたしより、ずっとおじさんやで?」
あたしはすっくと立ちあがって、襖を引き開けた。
それに、あんな女ったらし。一番嫌いなタイプやし!
ビシッと閉めると、襖越しに総司くんの笑い声がくぐもって聞こえた。
(ふんっ!)
ドンドンと畳を踏み鳴らして、布団の上に腰を下ろす。
掛け布団をかぶろうとして気付いた。
「あ、羽織返すん忘れてた!」
今のムカついた気分のまま土方さんの部屋へ戻っても、どんな顔をしていいのか分からない。
せっかく貸してもらったのに、ちゃんと素直にお礼が言えない気がする。
「明日の朝でええか、」
羽織をするりと肩から落とすと、突然寒くなってぶるっと震えた。
「さむっ」
両腕で自分を抱きかかえるようにすると、ふわっと土方さんの匂いに包まれる。
思いがけず、胸がざわついた。
「…………、」
あの人は、こうやって土方さんに抱かれているんだろう。
簪をたくさん髪に飾った綺麗な顔立ちの女性を思い浮かべた。
(………、ま、あたしには関係のないことやけどっ)
あたしは乱暴に羽織を脱ぎ捨てて、布団に潜り込んだ。
ウソか誠か/終