ウソか誠か
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さっさっ、と追い払うように手を振る。
あたしは立ち上がって、障子に手を掛けた。
完全に納得したわけではないが、これ以上は訊けない気がした。
「その噂が流れてるってぇ話だがな」
「───はい、」
「誰から聞いた」
楠くん───と、言っていいだろうか?
「誰ってわけでもないですけど、前川邸でそう言われてるみたいです………」
「それを、誰から聞いた。
お前ぇは、前川邸にゃ行かねぇだろう?それとも、出入りしてんのか?」
「ほんまに、誰から聞いたとかちゃうんです。
前川邸から出てきた何人かがしゃべったはったんが聞こえてきただけで………」
ウソだとバレているだろうか。
だが、意外にも土方さんはあっさりと引き下がった。
「そうか、ならいい」
「おやすみなさい」と小さく言って、あたしは部屋を出た。
総司くんの部屋の前を通ると、すっと障子が開いた。
さっきとは打って変わって、ニンマリと笑みを浮かべている。
「なんなん、気色わるっ」
ぶるっと震えて見せると、総司くんがぐいっと腕を引っ張った。
布団の上まで引っ張ってくると、あたしを座らせて自分は目の前に胡坐をかく。
「山野から聞いたんだけどさ。君、最近楠と仲良くやってるんだって?」
何の用事かと思えば、何だその質問は。
「あかんのん?
皆さん、仕事か遊びか知らんけど、最近だぁれももいいひんにゃししゃーないやん」