ウソか誠か
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
【法度をもって躾けている】
それなら、芹沢さんは───。
芹沢さんこそ、真っ先に躾けなければならない悪童だ。
「あの日………」
「うん?」
「あたしたちが、角屋さんで総揚げしてたとき、長州が押し入ったんは偶然と思いますか?」
「───さあな、」
少し間があってから土方さんは、そう答えた。
「何人で来はったんか知りませんけど、ここに討ち入ってくるなんて狂気の沙汰でしょう?
それこそ、大砲ぶっ放すくらいのことしてからでないと逆にやられちゃいますよ」
土方さんは小さく笑った。
「物騒なことを言い出すな、お前ぇは。
大方、情報が洩れてたんだろうよ。
俺たちの中にゃ、連中の手先が何人も紛れ込んでるからな」
「ほな、なんで、芹沢さんやったんでしょう」
スパイがいたのなら、尚更芹沢さんを狙うのは的外れな感じがする。
肩書こそ【局長】だったが、芹沢さんは【飾り物】でしかなかった。
そんなことは、このあたしにだって分かることなのに───。
土方さんは、あたしから視線をそらせた。
それが、まるで【その時】のことを思い出しているかのようにも見える。
「何人も間者が紛れてるいうんやったら、なんで芹沢さんやったんでしょう」
「そりゃあ、お前ぇ、───芹沢は局長だったからだろう。
頭を取られりゃあ、烏合の衆はすぐにバラバラになっちうからな」
黙っているあたしをちらりと見て土方さんは言った。
「何でぇ」
「あたしやったら近藤さんを狙いますけど。
それか、───土方さんを」
土方さんの目元がわずかに引き攣った。