ウソか誠か
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「突っ立ってねぇで、座ったらどうだ」
あたしは布団をよけて、障子の前に座った。
肩に、ふわりと何かをかけてくれる。見ると、羽織だった。
「そんな恰好でうろついてると風邪をひくぞ」
確かに、朝晩はなにか一枚上に羽織らないと、歯の根が合わないくらいに寒い。
「どうした、小便か?」
総司くんと同じことを訊いた。
あたしは、首を横に振る。
「じゃあ、なんだ」
「………、なんか、びっくりして」
土方さんは、総司くんの部屋の方に目を向けてから、あたしを見た。
「総司の恰好を見ちまったのか」
うん、とあたしはうなずく。
「見たくねぇもん見たくなきゃあ、部屋に籠ってろ。
夜は、お前ぇも眠っちまってると思って、わざわざあっちに寄ったりしねぇからな」
【あっち】とは前川邸のことだろう。
ということは、昼間にそんな恰好で戻ることがあったら、わざわざ前川邸で着替えてくるということか。
そういえば、政変の時も【ここに鎧を持ち込むな】と土方さんが隊士に怒鳴りつけた。
あたしがここにいることで、色々と面倒が増えることになっている。
「………すいません」
「別に謝らなくていい」
土方さんは小さく笑った。
「斬り合いになったから、総司は少し気が立ってる。
そういう時は、そっとしといてやれ」
さっきの縁側でのやりとりのことだろう。
逆に、土方さんはいつもより少し優しい。